医学的に“死んだ”とみなされながら生きかえった臨死体験者たちに直接インタビューし、彼らの回想する生死の境界での不思議極まるエピソードを収集・分析した世界初の本格的研究。
日本版初版への序文
謝辞
はしがきi
第1章 事の始まり
第2章 臨死体験の一般的特徴
筆舌に尽くしがたいこと
時間を超越した感じ
現実の出来事のような感じ
自分が死んだという感じ
支配的な感情
肉体から離れる
第3章 自己視型臨死体験
「目で見た」事柄
物音が聞こえる
他者に対する意志伝達の試み
「思念の旅」
肉体に戻る
人に自分の体験を話す
第4章 超俗型臨死体験
暗い世界ないし空間
光
この世のものならぬ世界
他者との出会い
自分の一生を振り返る
肉体に戻る
複合型臨死体験
第5章 データの分析
臨死体験はどの程度の頻度で起こるか
臨死体験――誰にどのような状況で起こるのか
臨死体験の内容は、個人的背景や臨死状態によって異なるであろうか
臨死体験は、体験者自身の死に対する不安や来世観に影響を及ぼすか
要 約
第6章 手術中の体験
手術中の自己視型体験
手術中の超俗型体験
第7章 自己視型臨死体験――事実か幻想か
特殊な場面は登場しない自己視型臨死体験
特殊な場面が登場する自己視型体験
結 論
第8章 「余波体験」――その後も繰り返される自己視型体験
第9章 臨死体験が暗示するもの
体験者に対して持つ意味
医療制度に対して持つ意味
死や臨終に対して持つ意味
「生きる意志」
第10章 臨死体験の解釈
半意識状態
意識的作話
無意識的作話
自我感喪失
自己視的幻覚
夢
事前の期待感
薬物による幻覚ないし妄想
エンドルフィンの放出
側頭葉発作
意識の変容状態
第11章 臨死体験の意味
付 録 統計的方法の説明
参考文献
訳者後記