生姜飯
唐揚の清し汁
捲煎 |
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生姜飯〈4人分〉 |
材料 |
米2カップ、昆布6センチ1枚、生姜30グラム、醤油少々 |
作り方 |
1.お米は常の水加減にし、醤油を少々加えて、うっすらと色をつけてから昆布を入れて炊く。
2.生姜はすりおろして絞っておく。
3.ごはんが炊き上ったら、昆布を取り出し、先ほど用意した生姜の絞り汁を全体に振り、蒸らす。 |
注意 |
生姜の絞り汁は、好みで量を調節してください。
ごはんが残った時には、焼きおにぎりにすると香ばしく、いくつでもいただけます。 |
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唐揚の清し汁 |
材料 |
木綿豆腐1/2丁、のり少々、昆布だし、塩、酒、醤油、油(サラダ油7:ごま油3) |
作り方 |
1.木綿豆腐はよく水切りをする。
2.木綿豆腐を1センチ弱ほどにさいて、高温でこんがり色が付くくらいに素揚げする。
3.昆布だし汁に塩、酒、醤油で清し汁を作る。
4.お椀に唐揚を入れ、熱い清し汁を注ぎ、細く切ったのりをおく。 |
注意 |
豆腐の水切りは、豆腐を布巾に包み冷蔵庫へ入れ、しばらくしてから濡れた布巾を水洗いし、固く絞ってまた包む。これを二〜三度くり返すとかなり固くなる。 |
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捲煎 |
材料 |
大根4センチ、牛蒡6センチ、干椎茸3枚、ほうれん草1/4束、生麩4センチ、栗3個、木綿豆腐1/2丁、春巻きの皮8枚、片栗粉、醤油、生姜汁少々、小麦粉、油 |
作り方 |
1.大根と牛蒡は針のように細く切る。
2.干椎茸は水に戻し、生麩と栗と共に細く切る。
3.ほうれん草は塩茹でし、みじん切りにする。
4.豆腐は水切りし、そのまま素揚げして、表面が色づいてきたら引き上げる。冷めてから太いせん切りにする。
5.鍋に多目のごま油を熱し、牛蒡、椎茸、大根、生麩、栗、豆腐、ほうれん草を順に入れ、醤油少々と水溶き片栗粉を入れる。
6.冷ました(5)を春巻の皮に包み、片栗粉と小麦粉を水で溶き、止め口に塗る
7.止め口を下にして、高温で揚げ狐色になったら引き上げる。
8.醤油と酢を合わせた中に生姜の絞り汁を入れて捲煎酢をつくり、捲煎につけていただく。 |
注意 |
栗の代わりにさつま芋を入れてもよい。 |
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川口宗清 講師から
今月は、「唐揚の清し汁」「捲煎」と黄檗料理を考えてみました。これらは中国式精進料理で、一般には、普茶料理として知られています。その歴史は古く、江戸初期あたりから中国人の僧たちが食べていたものです。
わたくしどもでは師兄と共に拙庵で、精進料理塾「禅味会」を開いており、何年か前にみなさんと共に作ったことがありました。よっぽどめずらしかったのでしょうか、
「早速、家に帰って作ったところ、好評でした」
と、みなさんが口々におっしゃいます。
ある方などは、
「主人が、エキゾチックな料理だね」
と、おっしゃったとのことです。
現在の、どちらかといえば油っぽい中華料理に比べ、この二品はさっぱりしていやみがありません。たとえば、夏には「唐揚の清し汁」を「冷汁」にしてもいいかと思います。もちろん、秋には温めたものを作るのです。これに少し胡麻を加えると、より一層味が引き立ちます。「捲煎」とは、一種の春巻と思っていただいていいかと思います。
中国のお坊さん達は行事の後に、これらをいただくのです。 |