ジョアン・エリザベス・ローク著 甲斐理恵子訳
昆虫 この小さきものたちの声
虫への愛、地球への愛

 生態系の中で不可欠な存在であるにもかかわらず、虫嫌いの人は大勢います。 しかし、虫への嫌悪感や敵対心は人間の本能ではありません。 虫嫌いは近代人の歪んだ心理の投影であり、文化的偏見なのだ、と著者は言います。
 その証拠に、子供は平気で虫にさわるし、虫に、それもいわゆる「害虫」に尊敬と愛を抱く文化は古来数多く存在します。
 ハエ、蚊、ゴキブリ、蜂、アリなど身近な昆虫を中心に、その生態、古今東西の虫に関する文化、人間との関係、さらには虫たちとのコミュニケーションの可能性まで語られた本書を読めば、虫に対する考えが180度変わること、請け合いです。

【目次より】

第1章 故郷へ
第2章 レンズの曇りをとる
第3章 魂の導き手としての虫
第4章 わが神、ハエの王よ
第5章 ビッグフライの助言
第6章 神がかった天才
第7章 アリに教えを請う
第8章 太陽の神々
第9章 蜂に語りかける
第10章 血の絆
第11章 運命の紡ぎ手
第12章 刺されることの意味
第13章 羽のある人々の王国
第14章 奇妙な天使
第15章 カマキリにならって

【著者紹介】
ジョアン・エリザベス・ローク 環境問題教育家、高校教師、野生生活リハビリテーター、危機ある10代の青少年のためのNPO「カタリスト」創設者。人間と野生の生物との関係からもたらされる癒しを
テーマに著述活動を行なっている。アメリカ在住。

訳者紹介
甲斐理恵子(かい りえこ)1964年札幌市生まれ。北海道大学文学部卒業。旅行代理店等勤務を経て、翻訳者に。訳書に『闇の迷宮』(講談社)、『ずっとあなたが』(原書房)他がある。

▽四六判並製
466頁

ISBN978-4-531-01553-5
初版発行 2007年10月

日本教文社刊

 

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