デイヴ・レイ著 日向やよい訳
異常気象は家庭から始まる
      脱・温暖化のライフスタイル

 地球温暖化による異常気象は、21世紀の人類に対する最大の脅威のひとつと考えられています。ただ酷暑・暖冬になるだけでなく、その影響は、海岸線や島の水没、熱波、ハリケーン、干ばつ、洪水、その結果としての伝染病の蔓延、飢餓、居住地からの立ち退きなど、私たちの生存の基盤を揺るがすものになるのです。
  政府や産業界がぐずぐずしている間に、それぞれの家庭での努力によって二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガス排出を60%削減することが可能である、と気象学者である著者のデイヴ・レイは言います。
  4人家族のアメリカの中流家庭をモデルケースにして、家事、庭いじり、食べ物、お金、仕事、交通、そして葬式まで、日常生活と温暖化の因果関係がユーモアをまじえて克明に描かれており、ともすればお役所が発行したパンフレットのようになりがちな環境本のなかでは出色の面白さ。アル・ゴアの『不都合な真実』を観て、自分にできることは何かないのか、と考えている人にはうってつけの1冊です。

【目次より】
第1章 ひとりひとりの力
第2章 あちこち移動する
第3章 まず、わが家から
第4章 空飛ぶイチゴ
第5章 わが家の裏庭で
第6章 どちらが得か
第7章 緑の遺産
第8章 灯を消す

【著者紹介】 デイヴ・レイ(Dave Reay)
エディンバラ大学所属の気象学研究者。温室効果排出ガスが環境に及ぼす影響を広範囲にわたって調査している。論文、一般向けの記事を多数執筆。異常気象に関するウェブサイト www.ghgonline.org の編集にも携わる。

【訳者紹介】 日向やよい
会津若松市生まれ。東北大学薬学部卒。宮城県衛生研究所勤務を経て翻訳に携わる。主な訳書に、『殺菌過剰!』(原書房)、 『新型殺人感染症』(NHK出版)、『脳卒中のあと私は……』(産調出版)、『ボディマインド・シンフォニー』(日本教文社)などがある。

 

▽四六判・並製
280頁

ISBN978-4-531-01552-8
初版発行 2007年5月


日本教文社刊

 

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