中西美津子著 <三重県刑務所篤志面接委員・心の母>
塀の中の心の母
受刑者に愛をそそいで30年
更生を期して服役する青年受刑者の心に灯をともし続けた「心の母」。彼らの心に宿る善性を信じ、祈り、共に歩んだ30年に及ぶ一女性の、信仰と人間愛に貫かれた、感動の半生記。

【目次より】
・一つ生命に生かされて
篤志面接員「心の母」となる/はじめて塀の中へ/傷だらけの履歴書/愛に飢えた魂/赤インクの絶縁状/母様に一筆差し上げます/出所の日/結婚して社会人となったS男……他
・母として子として
主人との出会いと別れ/救いの神/生活に追われて教えを忘れる/脊椎カリエスになって入院/息子を育てた言葉の力/五十の手習いの運転免許証……他
・塀の中の日常生活
転んだ、笑った運動会の無邪気な受刑者達/所内の公民講座/明るいプラス思考で行こう/出所三日前の面接/「これが本物の私でござんす」……他
・みんなわが子のように
出所一年前のA男を受持つ/心一つで新生出来る/素晴らしいA男の返歌/拘置所から身柄を引き受ける/縁は神ごと/独房生活を繰り返していたN男/面会も叶わぬ親子/夜明けは近い……他
・わが家に道場を
伊勢に道場を建てよう/追突事故に遭う/すべてはわが子/光明化の拠点は自宅から/一人でも多くの方に、そして生命学園を/「伊勢神宮みすまる奉仕会」
・思いは叶う
主人が夢に現れる/怖い人などいない/鳶職の棟梁となったA男/「ハイ」の気持/藍綬褒章受章

【著者紹介】 中西 美津子(なかにし・みつこ)
大正11年三重県伊勢市に生まれる。松阪高等女学校卒業。昭和39年、請われて三重県刑務所篤志面接員「心の母」となり、今日まで多くの受刑者を更生させてきた。「心の母」とは受刑者達の心の復活の為に設けられた制度で、釈放後も心の親子として交流を持ち続け、更正を助ける三重刑務所独得の矯正制度の一つである。
▽四六判・並製
200頁

ISBN4-531-06304-X
初版発行 1997年


日本教文社刊

 

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